dandeです。
今回は、読書記事になります。
最近、Google や Amazon が実用・運用を出し始めていることから、注目が集まっている ”量子コンピューター” についてです。
目次
【『量子コンピューターが本当にすごい』】
【本書を読んだきっかけ】
本書を読むきっかけとなったのは、以前に紹介した『暗号解読』。
『暗号解読』は、「暗号」の歴史について書いた本ですが、その終盤に「量子コンピューター」「量子暗号」に触れる箇所がありました。
そこには、現代の暗号のメインとなっているRSA暗号が、量子コンピューターの登場によって破られるかもしれない、と書かれています。
私達がふだん利用しているネットショッピング等のセキュリティにも関わる重大事にもかかわらず、「量子」という概念の難解さもあって、一般にはまだ浸透していません。
かくいう私も文系人間なので、「量子力学?…リョウシリキガク…?」という状態で、これはまずいと思った訳です。
そこで手始めに、取っつきやすそうな本書を購入しました。
【総評】
「量子コンピューターとは何か」ということを、基本の基本から解説した良書。
全体的にラフな関西弁口調で書かれており、関西人の私にとっては非常に読みやすい文体でした。
関西弁が苦手という方もいるとは思いますが、最近はネット界隈で関西弁が浸透しており、おおむね違和感なく読み進められるはずです(投げやり)。
内容は、簡単すぎず難しすぎず、丁度いい塩梅。
入門書には、ぴったりでしょう。
【ざっくり内容(前編)】
本書の特徴は、量子コンピューターについて触れる前に、そもそも計算とは何をすることなのかから解説していることです。
まさに基本のキから。
目次の章立てを見れば、本書の流れが分かります。
第1章 そもそも、「計算する」ってどういうこと?
第2章 コンピューターとはなんだ?
第3章 コンピューターは、中で何をやっているのか?
第4章 量子ってなんだろう?
第5章 暗号-その華麗なる歴史
第6章 量子コンピューターって、なんだ?
第7章 D-Wave の衝撃!
第5章は、上記の『暗号解読』の内容をざっくりまとめたような内容でした。
量子力学の基礎を解説したのが第4章で、それを踏まえて量子コンピューターを解説したのが第6章です。
第7章は、実際に商用として世に出た量子コンピューター「D-Wave」の概要を紹介した章ですね。
量子コンピューターないし量子力学の理解が難しいとされる理由のひとつが、多岐にわたる現象・法則の理解が必要になる点です。
基本しか解説していない本書でも、熱・光・エネルギー・波動力学などが登場します。量子力学がいかに多くの理論をもとに形成されてきたかを思い知らされました。
各章の主な内容については、後日改めて記事にします。
ではでは。