【やさしいがつづかない】
ふと書店で見かけて、立ち読みした一冊。
帯の「最初はやさしくできるのに。」のキャッチフレーズは、刺さる人が多そう。
軽く読むつもりがしっかり読み込んでしまい、そのまま買わされました。タイトルもシンプルでいいですね。
【優しい=コントロールを委ねること】
「やさしい」と言われたら、まずは性格的なイメージが浮かぶと思います。
やさしい性格の人はたくさんいますが、そんな人でも優しくできないことってありますよね。
やさしい人ほど、優しくできなかった時、自己嫌悪に陥りやすい傾向にあります。やってしまった、なんであそこで怒ってしまったのか、またイライラしてしまった、などなど。
本書では、やさしいを性格・感情の話では片づけず、コントロールの問題と言っています。
やさしいというのは、あなたがもつコントロールの権利を手放し、委ねたことの結果の責任を引き受けることである (本書P.61より引用)
コントロールの権利というのは、他人をコントロールしたい気持ちのことで、誰でも持っている気持ちです。
子どもに「勉強しなさい」と言うのも、会社の部下に「言うことを聞いてほしい」と思うのも、相手をコントロールしたいという欲求から来ていると考えられます。
そんな当たり前の感情を放棄して、さらにその結果起きたことの責任まで負うというのは、なかなかの負担だと思いませんか。
こう見ると、優しさは自分には何の得にもなりません。本書も、そもそもやさしさはつづかないと言っています。
今伝えたいのは、やさしい「が」つづかないのではなく、もともとやさしい「は」つづかないものだということ、そしてそれをしっかり認識してもらいたいということです。 だから、あなたのやさしい「が」つづかないからといって、そのことを理由に自分を責めたり、落ち込んだりする必要は本当にありません。 (本書P.3より引用)
やさしいが難しいことだとわかっていれば、少しは気が楽になりますね。だって難しいんですから。たまにはイラッとしてキツいことを言ってしまっても仕方ないのかもしれない(もちろん限度はありますが)。
ちなみにやさしいの語源は「瘦さし」で、瘦せるほど思いつめるといった意味らしいです。それも本書から知りました。そりゃ難しいわ。
【やさしいは難しい】
そんなに難しいことなら、どうすればできるの?って話なんですが、本書では「余裕が必要」と言っています。
とはいえ、現代社会で精神的な余裕を保つことはとても難しいことです。スマホに支配され時間がない、SNSでメンタルを削られる、など例を挙げればキリがありません。
健康面の余裕も、ファストフードがあふれ、睡眠時間も削られがちな現代ではなかなか難しいです。毎日ウォーキングできるぐらいの余裕があればいいですけどね。
金銭的な余裕も、まぁ言わずもがな。給料上げてくれ、って人の方が多いでしょう。
そんな環境でも人に優しくできるのは、ある意味幸せなことなんだろうなと思います。
ではでは。
