スピッツ『見っけ』 感想【ロックに寄せた名盤】

dandeです。

 

今回は、スピッツの最新アルバム『見っけ』を取り上げます。

 

昨日届いたばかりで、十分に聴き込めてないかもしれませんが、感想を書いておきます。

 

 

  目次

 

 

【『見っけ』】

 

 

見っけ(通常盤)

見っけ(通常盤)

 

 

ジャケットの色合いも好みです。

 

 

【全体的な感想】

 

 

個人的には、スマッシュヒットでした。

 

前作『醒めない』の歌詞で言うところの「ロック大陸の物語」を体現したと言ってもいいでしょうか。

 

まだまだ醒めない アタマん中で ロック大陸の物語が

最初ガーンとなったあのメモリーに 今も温められてる

さらに育てるつもり

 

全体を通して音がクリアで、そしてヘビーな印象でした。

過去作の『ハヤブサ』ともまた違ったロックを見せてくれたように感じています。

 

同年代バンドのミスチルもそうですが、時代に迎合せずにロックをかき鳴らすベテランの姿は、まさに「カッコいい」の一言。

 

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【各楽曲について】

 

 

リード曲の「見っけ」が、個人的には飛び抜けて良いです。

 

イントロから引き込まれるだけでなく、Aメロの中毒性がすごい。

 

演奏面では、特に「ランディの歪んだサスティーンに 乗っていく ファントム追い越して見っけるんだ 禁断の実」の前後が、爽快です。

 

「優しいあの子」は、王道スピッツ

「見っけ」のアウトロから「優しいあの子」のイントロへの繋ぎが見事ですね。

 

「日なたでまた会えるなら 丸い大空の色を 優しいあの子にも教えたい」の歌詞は、日なたの窓に憧れて(『惑星のかけら』収録)を思い出させます。

 

「ありがとさん」のサビ入り前で、毎回「恋のはじまり」(『スーベニア』収録)を歌ってしまう現象に、名前をつけてほしい。

 

アウトロの重低音は、当初想定していたものではなかったそうですが、曲をグッと引き締めるものになっていて素晴らしいです。

 

「ラジオデイズ」は、学生時代に深夜ラジオを聴いていた(る)人にはぶっ刺さるでしょう。

乗れるメロディで、若々しい。

 

ブービーの最後の歌詞でちゃっかり「ほのほ」と書いちゃうところが憎い。

「ほのほ」は、上記の「恋のはじまり」と同じ『スーベニア』収録です。イントロから素晴らしいので、聴いたことがない方はぜひ。

 

「YM71D」は、公式見解はまだ無いようですが、「やめないで」の当て字が有力説。

サビの初めの歌詞も「やめないで」ですし。

 

日本語で「やめないで」と書くと、「醒めない」と語感がやや被るのでわざわざ表記を変えたのかな、と勝手に思っています。

「醒めない」と似たようなメロディラインもありますよね。

 

演奏面はイントロから捻っていて、「uh... uh... 」の部分の声は珠玉。「漣」(『さざなみCD』収録)を思い出しました。

 

「まがった僕のしっぽ」は、曲構成からすでに曲がっていて、妙に納得しました。

アルバムタイトル候補の一つだったそうで、曲調が変わる部分(本音フェイズ?)がしっかりロックしてました。

 

「ヤマブキ」は、締めにふさわしい一曲。

こういう曲、好きですわ。

 

 

以上、ざっくり感想でした。

 

ではでは。