dandeです。
今回は、読書記事になります。
目次
【『100歳まで自分の歯を残す4つの方法』】
図解が豊富で、文章も平易なので、非常にわかりやすかったです。
基本的な歯の知識を得るのにも適した一冊。
【本書を読んだきっかけ】
私は、小学生以来、歯医者に行った記憶がありません。
ただ、歯の知識は乏しく、痛みが酷くなったら歯医者に行けばいいやという認識で生きてきました。
そんな私ですが、とある著名な経営者の本を読んでいた時、「歯の予防医療が重要だ」「3ヶ月に1度のクリーニングケアをすることで様々な恩恵がある」といった記述を見て、自分もやってみようと思い、歯医者へ行きました。
実際の体験記については、別記事にて紹介します。
そこで歯科衛生士の方と話をした時に、自分の歯に関する知識の無さに改めて気づいたのです。
歯の構造に始まり、歯周病のメカニズムなど、歯のケアを考えるにあたっての前提知識すらなかったことに。
それが、本書を読んだきっかけです。
【感想】
本書は、歯を失う原因となる TCH(Tooth Contacting Habit)という概念を広めることを目的としています。
そして、抜歯の原因のトップである歯周病の前提知識から書かれているため、歯の勉強にもなります。
例えば、この説明。
歯周病は歯肉の病気だと思い込んでいる人が多いようですが、大きな勘違いです。
患者さんに「硬いものをしっかりとかめるのは、何が歯を支えているからですか」と質問すると、多くの場合「歯肉が歯を支えている」という答えが返ってきます。
歯を支えているのは歯肉ではありません。歯肉は、生きている骨をカバーしている粘膜で、数mmの厚さしかありません。このような薄い軟組織では歯にかかる数十kgの力に耐えられません。
歯根を支えているのは歯肉の内部にあってあごの骨につながっている歯槽骨です。 (本書 P.36 より引用)
改めて考えてみると、たしかに歯は何が支えているかちゃんと説明できない方も多いのではないでしょうか。
こういう基本的なことから始めて、歯周病とその対策を説明しているのが本書の特徴です。
最後に、先述の TCH という概念について。
本書によると、それは顎関節症の寄与因子であり、無意識のうちに上下の歯をつける癖のことだそうです。
日本語に直すと、上下歯列接触癖。(本書 P.52 )
これを発症している場合は、普段から意識して直していくことで、抜歯を予防することが可能だといいます。
上記の他にも、歯のクリーニング(プロフェッショナルケア = 歯周ポケットのケア)やインプラント治療についても説明されています。
現行の診療報酬体系に対する批判的な意見も書かれており、現在の保険診療の矛盾について知るきっかけになります。
ぜひ読んでみてください。
ではでは。