【ニートの歩き方】
インターネット等で収入を得ながら、支出を極力抑え、ニートとして生き延びる方法について書いています。
2012年に出た本ですが、今読んでも十分役に立つ内容です。
特に、第3章のライフハック的な部分は、会社員でも知っておきたい内容でしょう。雇用保険についてよく知らない人は多いと思いますし、小銭稼ぎの方法も参考になります。
【ざっくり感想】
ニートを主題にした本ですが、ニートじゃない人もいろいろ考えさせられる内容です。
もっと適当に生きよう、とか刺さる人には刺さります。
データを積み上げて論証するというよりは、普通に考えたらこうなるよねという思考実験をしているような印象を受けました。
生き方で悩んでいる人にとって、自分の考えを整理する助けになるでしょう。
著者のpha氏はブログをされており、現在の状況・考え方を知ることができるのもありがたいですね。
【いろんな生き方がある】
逆に、一人で何か作ったり没入したりするよりも、他人と一緒にいたり共同作業をしたりするのが好きな人にとっては、淡々としたニートの生活は耐えられないかもしれない。それは優劣ではなく単なるタイプの違いだ。自分がどちらのタイプに属するかを知ることが人生を楽しむためには必要だ。ニートになったほうが幸せな人もいるし、働いていたほうが幸せな人もいる。 (本書P.160より引用)
ニートが良いとか悪いとかいう話ではなくて、人それぞれ向き不向きがある(=いろんな生き方がある)というスタンス。
自分は何が得意なのか(好きなのか)を知ることは、仕事を選ぶ上でも大切です。
これは、以前紹介した『苦しかったときの話をしようか』にも書かれていました。
いろいろ経験する中で、苦手なことを無理してやらないことが、幸せに生きるためには大切なんだということがわかってきました。
私は内向的なタイプですが、内向的な人には内向的な人なりの強みがあり、それを活かした生き方もあります。
本書を読んで、改めて自分の得意・不得意をよく考えて生きていこうと思いました。
【ライフハック】
定職に就いていないふらふらしている人たちの界隈にいると、わりと周りに職業訓練を受けている人が多かったりする。どうせニートで暇をしているなら職業訓練を受けるのはありだ。何らかの技術が身につくし、暇潰しにもなる。
(略)
向き不向きがあるので全員に勧められるわけではないけど、個人的に勧めたいのはプログラミング、ウェブデザイン、ネットワーク管理などのウェブ系(インターネット系)の職業訓練だ。 (本書P.189~190より引用)
本書は、なるべくお金を使わないためのライフハック本としても秀逸です。
自炊、シェアハウス、社会保険の活用など、具体的なものばかりで、参考になります。
「いざ実際になってみないとわからないこと」って世の中結構ありますよね。雇用保険とかもそうですが、後から知ったけどタイミングを逃しているケースも多いですし。
ニートになる予定がないとしても、失業する・転職する可能性は十分あると思うので、本書で予習しておくといいでしょう。
ではでは。